投資用太陽光発電で収益を上げたいのであれば20年にもわたって運用して行かなければいけません。運用をしていくに当たり、さまざまなリスクが待ち構えていますので、それに対処していく必要が出てきます。
投資の一環で太陽光発電を利用するのであれば、まず太陽光発電のリスクについて把握するのが欠かせません。
太陽光パネルが自然災害の影響を受ける可能性がある
太陽光発電は日照時間に依存して売電することができます。晴れの日が多ければそれだけ売電することができるということです。売電することができれば、電力会社が電気を買ってくれますので、投資をしてよかったということになります。
しかし、日照時間が少なく、雨や雪の日が多くなると電気を売ることができなくなりますので、収益が得られなくなるということです。日本においては自然災害がさまざまと起こりますので、それによる影響が出てきてしまいます。
特に台風などによって太陽光パネルに対して豪雨や強風の影響が出る可能性があるということです。台風によって太陽光パネルが壊れることは少ないですが、強風で運ばれた石や小枝などが太陽光パネルを傷つけるということがあります。日本は地震大国でもありますので、いつどこで地震が起こるか分からないです。
地震が起きたときに気を付けなければいけないこととして、太陽光パネルが破壊されていないかどうかです。地震で壊れなかったとしても、その後に起きた津波によって水没するということも十分にあり得ることです。
台風や地震、津波よりも日常的に起こる可能性があるものとして、落雷があります。直接太陽光パネルに落雷した場合には壊れることになるでしょう。ただ、直接的に被害を受けるよりは間接的に被害を受けることのほうが多いです。周辺に落雷したときに電圧が生じて誘導電流が流れて、それによってパワーコンディショナーなどが故障することが多いです。
間接的に故障を招くことがあるということになります。大雪などが降ったときには、経年劣化をした架台が雪の重みで倒壊するということが起きています。太陽光パネルに雪が積もったときには、そこのところは一時的に発電量が落ちますが、発電しているときに熱を発しますのでだんだん雪が解けていき、傾斜があるためにパネルの下に落ちます。雪かきをするということは一切必要がありませんが、落雪するときにトラブルが起きないように配慮することが欠かせません。
自然災害によって太陽光発電システムが利用できなくなるリスクは当然ありますが、それに備える方法として、太陽光発電メーカーによる補償を受けるという方法があります。ただし、補償を受けるための条件がありますので、そこのところは設置する前に確認をしたほうがいいです。
他には、損害保険会社の火災保険や動産保険に加入するという方法もありますが、同様に補償を受けるための条件を確認しましょう。
太陽光パネルに雑草などが生い茂って発電量が落ちる
住宅用では起きることがないですが、投資用として広い土地に太陽光発電システムを導入するのであれば、雑草が生い茂るということが十分に起こり得ます。太陽光パネルに雑草が生い茂る場合には、陰になってしまって発電量が減少します。雑草が生える可能性があるところであれば、それによって発電量が落ちるという可能性があるということは認識しておいたほうがいいです。
雑草による被害はパネルの表側だけでなく、裏側にも影響があります。裏側に雑草が生い茂ると、太陽光発電システムが稼働するための配線がショートしてしまい、火災が起きてしまうという可能性があります。火災が起きたら太陽光発電システムだけでなく、周辺にも影響がありますので、何らかの対策をしないといけなくなります。
雑草対策をおこなうときに一番手っ取り早いのが草刈りや除草剤をまくということです。つまり、雑草をその都度刈っていくということです。雑草を取り除いていくというのは一番安い方法にはなりますが、年に2回から3回ぐらいは実施しなければいけません。自分たちで取り除くことができないならば、業者に依頼することもできますが、その分だけお金がかかるということです。
パネルの裏側に対して草刈りをするのであれば、配線などに影響がないように実施しないといけないです。投資用太陽光発電を設置するときに、あらかじめ雑草対策をおこなうのであれば、先に草刈りなどを済ませたうえで、砂利舗装やコンクリート舗装、防草シートの設置などをおこなうのがおすすめです。
こういう対策をおこなうのにお金がかかるのは言うまでもないことですが、実際に運用するときに雑草対策をする必要がなくなるというのは何よりも大きなことではないでしょうか。確かに、初期費用はかなりかかることになりますが、その費用を回収できるのかなどを計算しながら運用をしていくのが望ましいです。
業者選びに間違ってしまい施工ミスが起こる
投資用太陽光発電をおこなうのであれば、設置工事などを施工業者に依頼することになります。そのときに、施工ミスなどが起こったのであれば、収益を得られなくなるでしょう。一般的な家電であれば、すぐに異常が起きたときに気が付きやすいです。
しかし、太陽光発電システムであれば、一度稼働したらほったらかしになりますので、施工ミスかどうかなかなか気づきにくいです。どういう施工ミスが起きるのかというと、太陽光パネルの取り付けが悪くすぐに倒壊するとか、必要な機材に防水対応がしていない、導入後に雨漏りがする、配線が悪くて発電できていないなどがあります。
こういうことが起きると、故障しやすくなりますし、全然太陽光発電システムの恩恵を受けることができなくなります。太陽光発電は基本的にメンテナンスフリーといわれていますが、何が起こるか分からないというリスクもありますので、定期的なメンテナンスは欠かせません。
メンテナンスをしないことによって発電量が落ちてしまうのはもったいないことですから、定期的なメンテナンスを依頼するようにしてください。個人でメンテナンスをするのはとても難しいですし、個人で勝手に何かやることによって故障をする可能性もありますので、業者にきちんと依頼をするべきです。
定期メンテナンスの頻度についてもよく確認しておくといいでしょう。実際に運用するときに気になることもあるでしょうから、遠隔で監視することができるシステムに加入してみるのもアリです。太陽光発電システムに何かあってからでは遅いですから、それを素早く発見するために、遠隔で監視するというのもいいことです。
遠隔で監視をしてみて、ちょっとでも気になることがありましたら、業者にすぐに連絡してみてください。設置するだけでなく、メンテナンスにもそれなりにお金をかけたほうが安定した収入につながります。
投資用太陽光発電をおこなうときには、主に三つのリスクが存在します。
一つ目は自然災害に対するリスクです。日本は自然災害が起こりやすい国ですので、それに対応するというのが何よりも重要になってきます。台風や大雪、地震、津波、大雨、落雷などに備えることに注視するべきです。
二つ目は雑草が生い茂って発電量の低下や火災のリスクがあるということになります。雑草による影響が意外とあるということです。雑草をその都度刈っていくのも一つの手ですが、お金がかけられるならば設置するときに対策をするのが根本的には望ましいです。
三つ目は設置業者がきちんとしてくれないというリスクです。これは業者選びをきちんとするということになりますし、メンテナンスをきちんとおこなうということが重要になってきます。何かあったときにはすぐに対応してもらうようにするべきです。