東京でも人気の太陽光発電ですが、それを利用して投資をおこなう人も現在では増えてきており、儲かるらしいなんていう噂を聞いたことがある人もいるでしょう。
投資に活用する前にどういう失敗のケースがあるのか、どういうタイプの人が注意すべきかをまずは理解してみてはいかがでしょうか。
正しい知識と期待できる高い利回り
太陽光発電自体は、土地付きなどの場合は利回りが10%となることも珍しくなく、他の投資よりも儲かるといわれる場合も多々あります。とはいえ、投資は絶対に儲かるわけではなく、ときには損失が発生してしまったりすることはごく当たり前のことだといえます。
とはいえ、株や債権に比べるとリスクは低く、さらに知識がある人であれば、それほど失敗してしまうということはまずありません。とはいえ、ただ単に太陽光発電とは何かということだけを理解していれば、10%の利回りが期待できるわけでもないので注意が必要です。太陽光発電はシステムを導入するだけでもかなりの金額となってしまうので、気軽に始めるられるものではありません。意を決して始めてみたけれど、結局金銭的に損失が発生してしまう、つまり失敗してしまう人は存在しています。
では、なぜこのようなことになってしまうかというと、その一つとしてメンテナンスを正しくおこなっていないということが挙げられます。本来、太陽光発電自体はメンテナンスフリーだといわれることも少なくないのですが、実際には手入れが不可欠です。何もしないまま放置してしまうと、ときには太陽光パネルが故障してしまったり、そこから出火してしまうという事例も発生しているので注意しましょう。とはいえ、頻繁におこなう必要はなく、例えば1年に1回パワコンの点検や、ときどき目視でパネルなどに異変がないかを点検するといったものです。また、自分でおこなうこともできますが、業者に依頼してチェックしてもらうとより安心です。専門家であればどのような異変が起こりうるかということも熟知しているので、パネルの様子やパワコンの様子などを見てすぐに異変に気付いてもらえるでしょう。
また、点検するまでの間に何かトラブルが起きてしまうこともあるので、できれば監視装置をつけておくほうが安心です。装置に不備が発生して一定時間発電しなくなると装置のほうから連絡がくる形が一般的となっています。一見装置の設置は無駄になるのではないかと思われてしまうこともありますが、異変にすぐに気付くことができれば、売電ロスも防げます。利益をできるだけ減らさないようにするためにも、チェック体制を充実させておくことが非常に重要です。
太陽光発電投資に失敗してしまう人は、このようなチェックが大切だといわれているにもかかわらず、それを怠ってしまう傾向にあります。自分のところは大丈夫ということはないので、安定した発電状態を継続するためにも、設備のチェックは必ずおこないましょう。
自然災害に対しての準備をしていない
大雨、洪水、土砂崩れ、地震など、さまざまな自然災害の発生によって、甚大な被害を受けている地域もあります。その場所で太陽光発電をおこなっている場合、設備が壊れるだけでなく、パネルが強風に煽られて飛んでいってしまい隣家を壊してしまうということもあり得ます。この場合、本人がメンテナンスをしていないから壊れてしまったわけではなく、原因は自然災害です。しかしこのような災害によって被害が発生した場合、その修理費用はパネルを設置した家の人が負担する必要があります。
保険に加入しておけば全てを保険金で賄うこともできますが、保険をかけていなかった場合、全額自費となってしまいます。もちろん自然災害自体は発生するかどうかは分からないので、災害が発生しなければかけた保険料は無駄ということになってしまいます。だからといって入る必要があることを知らなかったというだけでなく、もったいないから入らなかったという人もいます。ただ、全額自費ということは、太陽光発電投資で得た利益をその支払いに利用しなければなくなる場合も少なくありません。せっかく利益が出ている状態であったにもかかわらず、保険に入っていないがために損をしてしまうというわけです。
太陽光発電自体は利益を出しやすいので、あまり損失が発生しない傾向となっていますが、災害に対する準備をしていない人はもしかしたら損失が出てしまうこともあります。特に昨今ではいろいろな場所で自然災害が発生しているので、今は大丈夫でももしかしたら次は自分たちが住んでいる地域が被害に遭う可能性がないわけではありません。したがって、もしかしたら発生するかもしれない災害に対して準備をしているかどうかで、投資が成功するかどうかが変わってくるといっても過言ではないと理解しておきましょう。
また、現在では災害によってではなく、ケーブルの盗難に遭って発電できなくなってしまうケースも発生しています。この場合は自然災害ではありませんが、そのような被害は保険を利用して修理できます。あらゆるケースに備えて保険に加入しておくことをおすすめします。
詐欺に遭ってしまって損失が発生
昔から様々な詐欺行為が発生していますが、太陽光発電に関しても残念ながら発生している状況となっています。太陽光発電設備は業者に依頼して設置してもらいますが、その際、契約金を払ったのに作業に取り掛かってもらえないなどのケースが発生しています。
この場合、そもそも太陽光発電投資に関する案件が存在しておらず、契約金を騙し取られてしまいます。またなかなか作業に取り掛からないから変だと業者を調べたらすでに倒産していたなんていうことも起きているので注意しましょう。太陽光発電投資はたしかに高利回りの投資となっており、さらに時代に合っているのでおすすめだといわれることも多々あります。しかし利用する業者によってはもしかしたら詐欺に遭ってしまうかもしれないので、業者選びは慎重におこなわなければなりません。
また、詐欺被害に遭った場合、支払った契約金ですが返金されないというケースも発生しているので注意しましょう。何より、詐欺の場合は訴えることはできますが、詐欺行為を立証することが難しいので、なかなか勝訴を勝ち取れない場合もあるからです。
詐欺に遭ってしまう人のタイプとしては、自分だけは大丈夫だと思っている人などが挙げられます。また業者選びに関しても、情報収集せずとりあえず安いところに依頼してしまう人も注意しましょう。現在ではインターネットを利用すれば簡単に様々な情報を集めることができます。そこで利用したい業者を検索し評判をみて、怪しくないか危険ではないかと判断することが重要です。またマイナスな評価がつきすぎているところは、そのような評価になる理由がどこかに存在しています。あまり利用することはおすすめできない業者なので、評判の良い業者を見つけ、施工を依頼するようにしましょう。太陽光発電だけでなく、投資で失敗しやすい人は情報収集を適切におこなえていないことがほとんどです。その点をよく理解しておくことをおすすめします。
太陽光発電は高利回りですが、定期点検を怠ると故障によって損失が発生してしまうことがあります。また予測できない自然災害に対しての準備をしておかないと、膨大な修理費用が発生し、利益を全て費やさなければならない可能性も出てきます。もちろん詐欺に遭ってしまい契約金だけを取られてしまうこともあるので、太陽光発電を投資に活用する場合は正しい知識を持っておくようにします。投資で失敗する人は情報収集が適切におこなわれていない傾向にあるので、その点にも注意しましょう。