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固定価格買取制度(FIT)とは?仕組みやメリットについて解説

公開日:2023/08/15  


太陽光発電を利用して、電力会社などに売電することができる固定価格買取制度(FIT)について、具体的にどのような制度なのかご存知でしょうか。最近では、個人投資家でも参入しやすいと話題の制度です。この記事では、固定価格買取制度(FIT)の詳しい仕組みや得られるメリットに関して、説明しています。

FIT制度って何?電気の買取を国が保証する制度

FITは、「Feed-inTariff」の略で、再生可能エネルギーの固定価格買取制度という意味を持ちます。FITは、経済産業省によって、2017年7月より開始されました。ドイツでは1991年、スペインでは1992年に導入された制度で、日本よりも早く導入されていることがわかります。

この制度は、太陽光などの再生可能エネルギーによって、発電した電気を、電力会社が一定期間、一定の価格で買い取ることを、国が保証するというものです。再生可能エネルギーによって発電された電気は、一定期間の間、固定価格で買い取ることが義務付けられており、その価格は法律によってきめられています。一般的に、太陽光発電は、個人の自宅や企業などで多く取り入れられています。これまでの発電方法といえば、石油や石炭を燃料として、核分裂反応を起こすことで発生する、電子力発電が主流でした。

しかし、このような発電方法では、大量の二酸化炭素が排出されてしまうため、環境への悪影響が懸念されてきました。また、環境破壊や地球温暖化の問題だけでなく、石油や石炭といった、化石燃料などを他国からの輸入することへの依存も問題視されてきました。これらの資源を輸入に頼りすぎてしまうと、国際情勢に影響を受けて、資源の輸入が滞ってしまったり、経済的に厳しくなったりするリスクがあります。電力の自給率を上げることで、輸入に頼る機会を減少させるのが、日本の大きな課題となっていました。

そこで、再生可能エネルギーによる発電を、日本でもっと普及させるべく、この制度が制定されました。政府が、再生可能エネルギーの種類や容量によって買取価格を設定しており、電力会社が買取を行う際には、その決められた買取価格で取り引きが行われます。この制度で、一定期間の売電収入を、一定価格で買い取ることを約束することにより、再生エネルギーの導入や普及を促すことがFIT制度の真の狙いなのです。経済産業省による調査によると、再生可能エネルギーの普及率は上がっていることがわかっています。

FIT制度の対象となる再生可能エネルギー

FIT制度はおもに、太陽光発電や水力発電、風力発電、地熱発電、バイオマス発電などが対象となります。しかし、現在取り入れられている再生可能エネルギーは、これらすべてではありません。太陽光発電や風力発電などが、一般的です。本章では、現在おもに取り入れられている、再生可能エネルギーについて説明します。

太陽光発電

一般的に、自宅や企業などで多く取り入れられているのが、太陽光発電です。住宅用と産業用の2種類があり、売電価格はそれぞれで異なります。一般的に住宅用は屋根に取り付けられた太陽光パネルを使い、太陽光によって発電を行います。

一方で、産業用は、企業が発電事業などに利用するために大量の太陽光パネルを設置したり、自社で利用する電力を発電したりするために利用されることが多いです。太陽光発電は普及率が高まってきているため、売電価格が少しずつ下がってきているのが特徴です。住宅用に限っては、売電するよりも自分で消費したほうが賢いケースもあります。

また、太陽光発電は設置する地域に制限がなく、屋根や壁などの使っていない場所に設置できます。太陽光が当たるところであれば、どこでも設置できるため、導入する家庭や企業が増えています。ただし、天候によっては発電できない日も出てくるため、太陽光ですべての電気をまかなうことは難しいという課題があります。

風力発電

風力発電に関しても、その規模の大きさや種類により、売電価格が異なります。設備の規模で分類されていましたが、2023年には種類によって分類されるようになりました。おもに風力発電は、陸上風力発電、浮体式洋上風力発電、着床式洋上風力発電に分類されます。太陽光発電と同様に、普及に伴い売電価格が下がっているのが特徴です。風力発電の規模が大きく、大規模な発電ができる場合、火力発電と同じくらいコストが抑えられます。

太陽光と違うのは、風さえあれば発電ができることです。そのため、太陽が出ていない夜間でも発電ができます。ただし、陸上風力発電の場合は、本体が設置できるような広い土地が必要です。また設置場所は、風がよく吹く北海道地域や東北などに限られてしまうのもデメリットの1つです。

︎水力発電

風力発電同様、規模の大きさや種類によって、売電価格が異なっています。ほかの再生エネルギーに比べると、価格変動の幅があまり目立たないのが特徴です。その理由は、水力発電がまだあまり普及しておらず、普及率が低いということが考えられます。

水力発電は、高いところから、水を落としたときのエネルギーを利用して水車を回し、水車につながっている発電機を回転させることで、電気をつくっています。水力発電は、長期間安定して運用ができるというメリットがありますが、中規模であれば大きなコストがかかるというデメリットもあります。そのため、水力発電の普及率が、今後の課題となりそうです。

FIT制度のメリット

FIT制度によって得られるメリットについてご紹介します。

地球温暖化の抑止

再生可能エネルギーを活用して発電することができれば、二酸化炭素の発生を減らすことができるため、地球温暖化の抑止につながります。現在の発電方法は、二酸化炭素が多く輩出されてしまうため、再生可能エネルギーを今よりも普及させる必要があります。今後、地球を持続可能なものにしていくためにも、他国と同じように、再生可能エネルギーによる発電を取り入れるべきだといえるでしょう。FIT制度があることにより、再生可能エネルギーを導入しようと考える方が増えると考えられます。

︎エネルギー自給率向上への貢献

電力を輸入に頼ってばかりでは、国際情勢に左右されるというリスクがつきものです。日本でもっと電力の自給率を上げることができれば、電力をもっと安く安定的に供給することが可能になるかもしれません。自給率が向上すれば、いずれは他国に電力を輸出することもできるようになるでしょう。

︎電力が安く手に入る

再生可能エネルギーは、大手の電力会社より、新電力会社で多く導入されていることが多いです。そのため、新電力会社は、比較的安く電気を使うことができる傾向にあります。太陽光発電などを利用することで、発電したエネルギーを自家消費できるようになるため、使う電力の全てを電力会社に頼らずに済むでしょう。ただし、再生可能エネルギーですべての電力をまかなうことはできないため、注意が必要です。

まとめ

制度の名前からはどのようなものか予想もつきませんが、固定価格買取制度(FIT)とは、再生可能エネルギーを利用して発電した電力を、一定の価格で買い取ることを国が保証した制度です。この制度により、再生可能エネルギーによる発電が普及すれば、環境問題の解決や輸入への依存軽減につながるでしょう。今後も、まだまだ再生可能エネルギーによる、発電の普及が期待されることになりそうです。再生可能エネルギーを導入しようと考えている方は、固定価格買取制度について、知っておく必要があります。

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