投資用太陽光とは社会に再生可能エネルギーを普及させる目的で太陽光パネルを設置した施設の一部の権利を売却することです。この仕組みをもっと広げるために始まったのが土地付き分譲太陽光発電です。
この土地付き分譲太陽光発電とは何なのか、そして参入することによるメリットは何なのか紹介します。
太陽光を利用するので発電量が安定している
土地付き分譲太陽光発電というのは起業した法人が休耕地などの広い土地を購入し、そこに大量の太陽光発電システムを構築します。太陽光発電システムを構築し終えたら、その広大な土地を分譲マンションのように区分分けをするのです。
そして区分分けした太陽光発電システムの土地を権利という形にし、それを銀行や不動産に販売してもらって太陽光発電に興味を持っている一般の消費者に購入してもらいます。その購入した代金と月々に支払う利息で法人は維持管理費と運営費を賄い、そして購入した側は太陽光発電によって生まれた電力を売却することで利益を得るという相互利益が土地付き分譲太陽光発電の仕組みになります。
この仕組みにはどんなメリットがあるのかというと、他の自然エネルギーに比べて利用しやすいかつ安定していることそして固定価格買取制度そして維持管理はしなくてもよいという3点になります。
他の自然エネルギーに比べて安定しているという点については、太陽光発電システム以外での自然エネルギーというのは風力と水力になります。自然エネルギーによる発電というのは、専用の機器の中に電気の素を作るタービンが内蔵されています。
そのタービンを回すための動力に、熱による対流もしくは風や水の流れを利用するのです。これらの動力でタービンが回ると静電気が作られ、それが蓄電池に貯められていくことにより、実生活で使われる電気になります。
もちろん風力も水力も投資用発電システムとして注目されていますが、この2つの発電には弱点があります。水力の弱点はやはり環境の問題であり、水力は常に水が流れている場所を確保しなければならないです。利益を上げるためには大量の水源が必要になるため河川では対処しきれないので個人が運営するには向いていないです。
風力については、本来であれば日本の気候に適した発電方法になります。日本は起伏の激しい山がたくさんあるので、偏西風に加えて山からの上昇気流から下降気流の強い風が常に吹くので発電に必要な風のエネルギーを得やすいのが理由になります。
しかし近年の地球温暖化によって大型台風の襲来数が増加傾向にあり、いくら風力発電といっても専用の大型プロペラが台風の風力に耐え切れないので壊れる事故が多発してしまいます。さらにプロペラが回る際に発生する超音波が原因で、近隣の人々や小動物にも影響があると報告されており多数の設置が難しく安定した利益を上げにくいです。
その点太陽光発電の場合は、こういった問題のデメリットは少ない方です。太陽光発電はパネルに太陽光を与えることで発生した熱を、その奥にあるタービンに流して発電する仕組みになります。雨や曇りといった天候の影響そして秋から冬にかけての日照時間の減少の影響を受けるので発電量に差が生まれますが、1年の大半は晴れていれば発電が可能なのでエネルギー源として安定しています。
そして土地付き分譲太陽光発電は自宅に設置するのではなく、メガソーラーの仕組みを利用するので別の場所に建てます。自宅の太陽光発電を取り付ける際に問題になるのが、地上に設置するとパネルが敷地を奪ってしまうことに加えて屋根に設置すると太陽の光の照り返しが周辺に降り注ぐのでまぶしいという苦情に加えて熱が発生し住宅の室温を上げてしまいます。
その点別の場所に建てる土地付き分譲太陽光発電は、地面に設置するにしても元々太陽光発電をするという目的で購入したものなので問題はないです。さらに照り返しについても、基本的に設置する部分は人里から離れた山や休耕地に設置することになるので照り返しによる問題も起きないのがメリットになります。
開始直後の嬉しい固定価格買取制度がある
固定価格買取制度というのは経済産業省が再生可能エネルギーを普及させるために始めた施策の一つで、導入を始めてから10年間は対象とする商品の価格変動が起きても売却する値段は据え置かれるというものです。電気料金というのは電気会社が設定するため、自然エネルギー料金の売却には価格変動が起きてしまいます。
どんな事業にも言えることですが、開始直後は収入がないので運営が軌道に乗るには時間がかかるのと維持管理費が付きまといます。この固定価格買取制度があることによって、軌道に乗っていない導入して間もない時期の自然エネルギーによる売却でも10年間は料金が固定されるので安定しやすいです。
自身で管理をしなくてもよい
維持管理はしなくてもよいというというのは、先に言ったとおりにこの土地付き分譲太陽光発電は起業した法人が休耕地などの広い土地を購入し、そこに大量の太陽光発電システムを構築してその後、権利を売却するという投資太陽光発電システムです。
通常の太陽光発電システムだと、自身で使うものなので地上に設置している場合には雑草処理やパネルの状態をつぶさに観察し屋上に設置しているのであれば室内に設置している受信機から発電状態を検査することで、自身でメンテナンスをする必要があります。
その点土地付き分譲太陽光発電はあくまで投資をしてもらうために権利の一部を売却するだけなので、基本的には所有権の半分は設置した法人の方にあります。法人は顧客に投資をしてもらうための環境づくりが欠かせないので、実際に購入する際には設備だけでなくこう言ったメンテナンスに対しての担保も込で販売しているのが通常です。
そのためパネルの状態を最高に保てるように、管理会社自身がパネルの状態観察だけでなく雑草処理や壊れた修理費も工面しているので購入した後は何もしなくてもよいのです。太陽光発電システムは2011年を契機に高まっている再生可能エネルギーの需要を望む人たちにとって、風力や水力に比べて参加しやすい利点から利用したいと考える人たちにとって有益なものです。
しかし参入したいと思っていても、個人だけでおこなうと設備投資の額が多かったりメンテナンスの手間や売却する際にも手続きが必要など面倒なことが多いです。その点土地付き分譲太陽光発電というのは起業した法人が休耕地などの広い土地を購入し、そこに大量の太陽光発電システムを構築しておこなうものです。
そのためメンテナンスや売却する際の手続きは相手側がすべておこなってくれるので、これまで参入したくてもできなかった人たちにとって便利な仕組みだといえます。
再生可能エネルギーの普及は、地球上の環境問題をクリアするのと安全でクリーンなエネルギーを未来の残すうえで重要な取り組みです。そのためには大規模な設備が必要な風力や水力だけでなく、個人と企業が少数ずつ管理できる太陽光エネルギーが普及すれば従来の資源エネルギーを超える可能性を秘めています。
ただ何度も言うように参入したいと思う人が多い半面、どうしても設備費用が高いので参入ができずに躊躇してしまうという人も多いです。そこで参入する人をもっと手軽に集められるようにするために、この固定価格買取制度などのメリットを加えた土地付き分譲太陽光発電はうってつけの仕組みだといえます。