今注目されている投資方法のひとつに投資用太陽光を用いた「太陽光発電投資」があります。
ではその「太陽光発電投資」とはどのようなものでしょうか。
このコラムでは簡単に基礎知識と長所・短所についてそれぞれご紹介していきます。
太陽光発電、太陽光発電投資とはなにか
太陽光発電とは、太陽から得られる光エネルギーを用いて発電を行う方法で、CO2などの有害物質が出ないため世界中で注力されている発電方法のひとつです。また投資とは直接関係はありませんが、太陽光で自家発電した電気を蓄電しておくことにより、そのぶん光熱費を節約できたり災害時に有効活用できたりしますので一石二鳥の発電方法ですね。
そして太陽光発電投資とはは、その太陽光発電を投資方法のひとつとして用いたものですが、実際にはソーラーパネルよりもっと大きい設備を広い土地に設置して行います。
実際どのような方法で投資を行うのかといいますと、その設備を使って発電した電気を電力会社に売却することで利益を得るような形になります。その売る仕組みのことを「FIT(Feed-in Tariff)法」または固定価格買取制度と呼び、太陽光など再生可能エネルギーから発電した電気を国に定められた一定の価格で買い取って貰えることが保障されている制度です。
ちなみにその買取費用の一部を賦課金とよばれる形で集めているらしく、それは現状まだコストの高い再生可能エネルギーを普及させるためにも使われているようです。
安定性に環境改善!太陽光発電投資の長所とは
では、この太陽光発電投資の長所について紹介していきます。まずはなんといっても安定性が魅力的だと思います。太陽光発電投資では、日光さえ十分にあたってさえいれば設備が稼動してくれるので比較的安定したリターンを見込める可能性が高いでしょう。
それこそ短期的に見てしまえば天候によって振り幅はありますが、長期のスパン、たとえば年間でみればリスクは低いといえます。特に最新の太陽光パネルは朝、日の出が始まってから完全に日没になるまでの長い間発電を行うこともできるようです。
また、20年間は固定した値段で電力会社が買い取るよう国の制度で約束されている点も魅力的で、それに加え、システムの購入などの初期費用や設置の際の工事費を考えても約5~10%ほどの利回りが見込めるため、仮に30年間運用をした場合は元金の1.5倍~3倍の利益がリターンとして期待できるでしょう。投資と聞くとやはりリスクが怖いもの。絶対とはいえませんが安定感を感じられるのは精神的に優しいと感じます。
2つ目に、拠点がどこにあってもある程度フラットな収入が見込める点も長所といえます。通常、一般的な業種で考えると(小売業や飲食業など)顧客の多数が位置する都心部のほうが有利に思えるでしょう。しかし、投資用太陽光という無形商材を扱うこの投資方法では場所を問わずに利益を上げていける場合が多いです。むしろ地域に関しては、都心部よりも地方に拠点があるほうにいくつかメリットがあることもあります。
例えば、都心部に比べ地方は土地の値段が安かったり、周りに高層ビルなどの障害物が少ないため十分な日光を蓄えることができやすいといった点などが上げられます。初期費用の差は投資するにあたって大事な要素のひとつですから、もしも田舎に住んでいる方にはチャンスと呼べるかもしれません。
3つ目に、環境維持、改善に貢献できるという点です。太陽光発電はとっても「エコ」で地球にやさしい発電法で、原子力発電や火力発電と異なり地球に有害なCO2の排出がありません。ですので、太陽光発電を用いた太陽光発電投資を行う一方で地球環境にも良い影響を与えられるのはメリットのひとつといえるでしょう。現在世界的にもクリーンエネルギーに対する理解や関心が高まっていますし、これからも太陽光発電は発展していくであろう点も安心できる点だと思います。
そのほかにも、節税制度の対象になったり、手元にお金がなくても融資が受けられるなど費用の点に関しても長所となることが多いです。また、確かにお金は必要ですがある程度業者に任せることが可能ですので手間があまりかからない点もメリットでしょう。
天災と業者選びに注意!太陽光発電投資の短所とは
メリットの多い太陽光発電投資ですが、残念ながらデメリット、短所も存在します。
1つ目は、長所でも触れましたが天候に左右されてしまうという点でしょう。自然のものである太陽光をエネルギーとして活用する以上、人間がコントロールできる範囲は限られてしまっています。もちろん雨の日もあれば晴れの日もあるので一年トータルで考えれば収支は安定することが多いですが、台風や落雷、地震や大雨、大雪などの天災の場合は思わぬ被害(発電設備の故障など)にあう可能性があるというリスクも考えておいたほうが良いかもしれません。
また、そのような天災が絡んでくる場合予想していた投資のシミュレーションが大きく崩れる可能性があるので、ある程度先を見据えたリスク管理が必要となるでしょう。
2つ目に、「出力抑制」がされるリスクがあるという点です。出力抑制とは、電力を買い取る電力会社が、電気の供給が需要を上回ったと判断した際に各発電所の発電量を抑えてしまうことで、すなわち電力を買う量を抑えてしまうことです。
確かにこの出力抑制をされてしまうと影響を受けてしまうのですが、太陽光発電より火力発電の抑制が優先されるため現時点の段階では一部の離島を除き実施された例は限られています。ただ、今後長い目で見た場合、いつ発電に関するルールや地球環境が変わるかはわかりません。ですので、そのような制度とリスクがあることを覚えておくことが大事になるでしょう。
そして3つ目ですが、太陽光装置の管理に関してのトラブルです。太陽光発電装置の施工やメンテナンスは主に業者に頼むことになりますが、中には機材不良や配線ミスが散見される「手抜き工事」を行う業者もあるようなので、依頼する際は良く吟味して業者を選ぶようにするのが良いでしょう。
通常家の中に設置し毎日目にするテレビやクーラーなどと違い、一度設置したらあまり気にしないであろう太陽光発電装置だからこそ適切なサービスとメンテナンスで信頼のできる業者選びが大切です。
そのほかに、短所とはいえませんが固定価格買取制度での買取期間が20年と定められているので期間終了後どうしていくのかを考えておくことも必要になるでしょう。20年後太陽光発電投資がどうなっているのかは誰にもわかりませんが、現状では売電を続けるか撤去するかの選択になるかと思われます。
今回は太陽光発電投資の長所と短所について挙げてみました。太陽光発電投資は数年前から注目されていますが、文中でも触れたようにまだまだ将来性のある投資方法のひとつなので、一度検討する価値はあるかもしれません。
これから太陽光発電投資を始めたい、興味が出てきたというかたは是非、長所と短所をしっかり理解した上で挑戦してみることをおすすめします!