太陽光発電投資とは太陽光パネルで発電した電気を売って利益を得る投資です。長期的に安定した収益を得られる、国が保証した売電価格があるため、他の投資に比べてリスクが低く運用ができます。信頼性も高く、個人投資としても注目されています。本記事では太陽光発電のメリットとデメリットを紹介し、個人投資に向いているかを解説しましょう。
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太陽光発電は個人投資にピッタリ!
太陽光発電が個人投資にピッタリの理由は誰でも始めることができて、安定した利益率だからです。太陽光発電には3つのメリットがあります。1つずつ紹介するので、太陽光発電を始めるきっかけにしてください。
■安定な収益
太陽光発電投資を個人投資で始める一番のメリットは長期的に安定した収益を得やすい点です。シミュレーションに近い収益性を得られるため、長期的な目線を持てば、比較的低リスクの投資といえます。
株式投資やFXのような上下変動もなく精神的にも安定します。安定した収益を支えているのがFITと呼ばれる固定価格買取制度です。FITは生産エネルギーの買い取り価格を決める助成制度のことです。法律で定められており、国が保証しています。再生化のエネルギーで発電された電気は、決められた価格にて電力会社が買い取ります。
売電価格は20年間約束されており、購入時点のシミュレーションに近い収益を上げることができるようです。国が定めている制度で収入が保証されているため、個人投資家でも参入しやすいのが特徴です。
■フルローンで借り入れできる
太陽光発電投資は初期投資として1,000万円~2,000万円の初期費用がかかります。一括で払えればいいですが、個人投資をする人で2,000万円をすぐに出せる人は多くないでしょう。
しかし、安定した収益を持った人ならば「ソーラーローン」という太陽光発電投資のためのローンを組めます。「ソーラーローン」は太陽個発電システムの設置をするためのローンです。金利は2~3%が平均です。借入先は銀行や信用金庫、日本制作金融公庫があります。銀行であれば三菱東京UFJやイオン銀行があります。JAバンクにもソーラーローンがあるようです。ローンはサラリーマンなどの安定した収入のある人は審査が通りやすいです。
一方で個人事業主やフリーランスの人は審査が通りにくくなります。他にも担保がある、信用情報に傷がなければローンが通りやすくなります。
■土地なしでもできる
太陽光発電といえば土地を持っていて、空いたところに設置するというイメージを持っているかもしれません。実際は土地と太陽光パネルをセットで売っている制度があります。分譲型太陽光発電と呼ばれ、販売者管理も行います。
分譲型太陽光発電は業者が購入または借入した土地に太陽光パネルを設置し、区分けして投資家に売っているようです。土地がなくても始められるため、個人投資としても人気です。投資や節税のための購入も多くなっており、今注目されている投資方法の一つとなります。
太陽光発電投資のデメリットも知っておこう
太陽光発電のメリットを紹介しましたが、もちろんデメリットもあります。デメリットを理解しないまま投資を始めると利益率が低くなるようです。最悪の場合には損失ばかりになる可能性もあります。正しい知識があればリスクを回避することが可能です。太陽光発電のデメリットを紹介するので、理解して判断してください。
■天候によって収入額が決まる
太陽光発電における最大のリスクは天候です。太陽光発電では太陽の光がないと発電ができません。天候の変化は人の手ではコントロールできないので、発電量がコントロールされます。売電価格が固定されているとはいえ、発電量が少なくては収入量が少なくなります。たとえば一か月の間ずっと雨だった場合の発電量はごく少量です。現実にはそんなことは起こりませんが、月の天気が収入に影響を与えることに違いはありません。
ただし、年間を通してみると発電量はほとんど変わりません。月々に見ないで、年間でみれば安定した収益を得られます。天候には天災というリスクもあります。太陽光パネルは簡単に壊れるものではありませんが、台風や地震、津波、大雪には比較的弱いです。
とくに浸水してしまえば壊れます。台風はパネルが飛んで近隣施設や住宅を壊したとなれば、賠償しなければいけません。パネルの破損、賠償はかなり高額になるため、収支がマイナスになる可能性を秘めています。事前に保険に入っておき、災害による収入減が最低限に抑えられるように準備しておくことをおすすめします。
■FIT終了後の売電価格が安定しない
太陽光発電投資において安定した収益が保証されるのがFITです。20年間固定価格買取なので、年々の売電価格を気にする必要がなくなります。しかし、20年後には一定価格での買い取りではなくなるため、価格が変動します。FIT自体が2012年に施行されたため、2022年現在20年を終了した事例がなく、将来を予測しにくいというデメリットがあるようです。
20年後に太陽光発電による売電がどのようになっているかもわかりません。そのためFITが終わった後にどうするかが大切です。始める前から出口戦略を考えておくことをおすすめします。売電価格がどの程度であれば売薬を検討するかなど大まかにイメージしておくことが大切です。太陽光発電に限らず、出口戦略なき投資は大きなリスクを持つことになります。20年後の行動を想定した投資にしてください。
太陽光発電投資を始める前に知っておくべき仕組み
太陽光発電投資を始める前に知っておくべきことを紹介します。とくに利益が出るまでの仕組みや投資に利用できる制度を理解しておくと、より利益の出やすい運用が可能です。参考にしてシミュレーションをしてください。
■太陽光発電で発電した電気を売る
太陽光発電投資で収益を受ける仕組みは簡単です。出資者が太陽光パネルを買い、パネルが発電した量を電力会社が買い取ります。売電価格は、経済産業省が設置した人が利益を出せるような価格を算出しています。
つまり、出資者が損をしにくいように設定されているようです。しかし売電価格は年々下がっており、2022年には17円/kWhです。
■太陽光発電投資で必要な経費
太陽光発電投資には設備を設置するまでに費用がかかります。設置する土地などにもよりますが、1,000万~2,000万円程度といわれています。以下に経費の内容を示しましょう。
・太陽光パネル
・パワーコンディショナー
・架台
・設置費用
個人投資で行う場合は、必要なものをセットで売っているものを購入することをおすすめします。個人投資を目的とした太陽光発電を販売している場合、すべてがセットで売られていることがほとんどです。
また設備費用はだんだん安くなっています。太陽光発電の需要増により生産設備が安定して供給されるようになり、コストが効率化されています。FITが始まった2012年に比べて、現在の設備単価は半額で売られています。低コスト化が個人投資に向いていわれている理由の一つです。
太陽光発電の個人投資を始めるなら注意点を把握しておこう
太陽光発電は安定した利益や国が保証した制度が充実しています。そのためいい点に目が行きがちですが、注意点もしっかり把握しておく必要があります。太陽光発電における注意点とはデメリットで紹介した天候とFIT終了後の売電価格です。
注意点を理解していなければ、想定した利益よりずっと低くなったり、不測の事態で損失が出たりすることがあります。天候はどうにもなりませんが、保険や補償などで問題を軽くすることはできます。太陽光発電はランニングコストが比較的少ないです。
しかし運転時のリスクがあること、そして出口戦略を考えて投資しなければ思いもよらないコストがかかります。リスクを完全回避することはできませんが、注意をするだけで軽減はできます。
太陽光発電投資は安定した収益性と初期投資をフルローンで用意できるため、個人投資としておすすめです。売電価格は経済産業省が決めており、法律で20年間の売電価格が固定され、他の投資と比べると安心して始められます。一方で天候に左右されやすい、FIT終了後に売電価格が不透明というデメリットもあります。デメリットは保険や出口戦略を考えることで軽減が可能です。太陽光発電投資は、安定した収益性とリスクの軽減方法があることから個人投資に向いています。